新しい創作の模索〜1曲下書き完成
 こんにちは。 

 現在2曲編成の違う曲を新しい作り方(自分にとっての)で模索中でしたが、 
そのうち、鍵盤ハーモニカ3重奏の曲の下書きが完了。 
本格的に具体的な構想を考えたのが先日の怒涛のスコアリード仕事の後からだったと思うので、
 構想約1週間、譜面に落としたのがここ3日ぐらいと言う感じで、 
自分としてはピアノ曲以外ではかなりのハイスピードで出来てしまって若干びっくり。 

 昔のように、ピアノで響きを探しながら作る作り方とは全く違う作り方になってしまったので、
 いわゆる世間一般的な音楽、曲と言われるものとは違うものになっていると思いますが、 
今の自分にはこっちの方がしっくりきている感じです。

 以前は、ピアノで響きを探しながら出てくるままに音をつないでいくような作り方だったのですが、 
現代音楽での音の捉え方がわかるようになって、聴き方がわかるようになってから 
根本的に作曲の仕方も変わってしまい、
以前のような作り方では作れなくなってきてしまいました。 

 先にどんなモチーフを使うのか、どんな効果を出したいのか、 
プランを先に考えて、どういう構成で構築するのか、 
そういう事が大体見えてから、初めて譜面に落とすと言う感じで。 

 そういうやり方は他の作曲家の方から見ればそんなの当たり前じゃんと言う感じだと思いますが(笑) 
感覚のまま作ってきた自分にとっては、逆に新鮮で、 
やっぱり何より譜面を書くのが自分にとっては楽しいんだなと言う事を改めて感じつつ…(笑)

  鍵盤ハーモニカは自分でも良く演奏する方ですが、 
特殊奏法等はまだまだ未知数だし、 
今回もまだまだ活かしきれていない部分も沢山あるだろうなぁと。 

 でも、あんまりそれにこだわってもきりが無いかなとも思い、 
とりあえずは自分が作りたいように、
周りの評価がどうかと言う事もとりあえずは気にせずに 
(それを気にするともっとすごいものを作っている人はごまんといて、作れなくなってしまうので汗
習作と割り切って、未熟な部分も受け入れて、
とりあえず作品として形にすることを目標に、 
(演奏して頂ける機会が得られるかどうかはわかりませんが…)
この後も細かい所をもう少し丁寧に作っていきたいと思います。

JUGEMテーマ:音楽
発音の話と新たな創作の模索
こんにちは。 

最近、英語とフランス語の発音練習をしています。 

きっかけは、以前私にフランス語を教えてくれた事もある知り合いのフランス人の方が、 
単語の発音をしてみた時にかなり微妙な発音の違いを指摘してくれて、 
そんなに発音の違いが重要ならば徹底的に発音の練習をした方が良いのかも、と思って、 
独学ですが発音練習の本を買って、一からやっているところです。 

で、英語、フランス語とも、 母音が日本語よりはるかに多い、と言う事に、
今更ながら気づいて かなりの衝撃を受けてしまいました…。 

こんな大事な事を、どうして語学をやるときに最初にやらないのだろう、と思うくらい…。
 母音なんて5つしかないと思い込んでいただけに、 
「ア」と聞こえるものでも英語やフランス語の場合は一つ一つ区別している、
違う母音として認識している、 と言う事に、ようやく気付いて、 
何と言うか、それまでの発音の固定概念が崩れていきました…(笑) 

これ、ないがしろにしちゃダメでしょ(笑) って、思うんですが。 

でも語学の授業でちゃんとやらないですよね…。少なくとも私が今まで受けた授業などでは この区別とかちゃんとやった事は無かったです。 

日本語は50音で英語等よりよっぽど文字が多くて複雑で奥深く豊かだと思っていたけど、 
アルファベットは26文字だから日本語ほど奥深くない?と思いきや、 
音に関して言えば英語やフランス語(やっていないのでわかりませんが恐らく他の言語も)の方が よっぽど豊かなんじゃないかと思ってしまいました。 

音と言えば、そういう意味で今、この発音の音に興味深々です。 
自分が発音をマスターできたら、これらの素材を使って曲を作ってみたいなぁと企んでいたりします。(笑) 


それとは別に、新しいアプローチでの作曲・創作も模索中です。 
今のところ2曲ほど。 

今までは、音がある事が前提で、その上でメロディーや響き等を作っていたのですが、 
前提が変わってしまった今、そういうアプローチではなくなってきました。 
改めて、その楽器にできる事、特徴、何が効果的なのか、そんな事をまず考えたり、 
今までやった事が無い、セリー的な創作の仕方や、素材をどう扱うかとか、 
あれこれ模索しています。 

今までは、感覚のままに、出てきたままに、と言う感じで創作していたので、 
こういうやり方はまだ慣れていないし、なかなか難しかったりもするのですが、 
実験的に習作を作ってみるのもありかなと言う感じで。 どんな曲が出来るのか…。 

まだまだ、この先どの方向へ行けばいいのか、見えなかったりもしますが(^_^;) 
いろいろ試してみたいと思います。
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最近の様子
 ここ最近、お知らせばかりで
それ以外はすっかりご無沙汰なブログですが。
たまにはお知らせ以外にも書きましょうか。


4月に入ってから、
教えている生徒が音大受験モードに突入した事もあって、
自分自身も見直し勉強の日々です。
まるで自分が受験生のように…(汗)


毎日和声の課題と対位法10問ぐらい解いて。
和声は郡の第1章(転調のところですね)を解き終わったところですが、
まだこの辺りは楽勝…かな。(笑)


形式にのっとった作曲(ソナタ形式、フーガ形式)も
この際だから自分もやり直し。


実は、私は形式にのっとって作曲するのは大の苦手で、
学生時代も、先生に「あなたは自由にやりなさい」と言われて
好き勝手に作曲してました。

と言うわけで、今頃になって、構成の重要性を痛感し出して、
ここは初心に戻って改めて地盤固めな感じです。


それと相反するようですが、
現代音楽の勉強も。
これも学生時代はどうしても耳が受け入れられず
(と言うか、今にして思うと聞き方、捉え方が分らなかっただけ)
毛嫌いしてスルーしていました。

今思うとなんともったいない学生時代だった事か…(笑)
やり残したことが今更ながらボロボロでてくるって言う…。

でも、あの頃はタイミングでは無かったんだろうからしょうがない。(笑)
逆に言うと、いろいろ好き勝手やらしてもらったから
ようやく向き合えるとも言えるし。

今学生だったらめちゃくちゃ勉強するんですが…(笑)


そんなわけで、勉強勉強の日々です。




それと同時に、
来月出演するシズオカ×カンヌウィークの準備もしつつ。


これは静岡市街で行われるカンヌ映画祭関連のイベントで、
せっかく映画祭のイベントで演奏するので、
5年前に上演したバスターキートンのサイレント映画上映ライブで作曲・演奏した
自作品から何曲か演奏しようと思っています。
5年間封印してた懐かしい曲達です。



今年〜来年は
そんなわけで勉強中心になりそうで。
創作的にも自分の中でかなり今までと目指すものが変わってきているので、
しばらく試行錯誤の日々が続きそうですが。

自分としては、昨年受けた現代音楽セミナー以来、
音楽の概念、捉え方がそれまでと全く変わってしまって、
メロディー、ハーモニー、拍子と言う概念ではなく、
もっと音そのものの質感(布の手触りが種類によって違うように)を
楽器の組み合わせや使い方によって出せるようになりたいし、
それを最大限に引き出せる構成や構造を組み立てられるようになりたいなぁと
思っています。


それには、まだまだスキルが全然足りないし、
今までと全く違うアプローチでないと難しいと思うので、
すぐには形にできないかもしれないけど、
少しづつ、スキルが付けられたら…と思います。
SPACおはなし劇場に出演します。
 「SPAC俳優による朗読とピアノの午後」他でお世話になっている
静岡県舞台芸術センターSPACの未就学の親御さん向け朗読企画「SPACおはなし劇場」に、
SPAC俳優の布施安寿香さんとともに出演します。

布施安寿香さんは、SPACの演劇公演ではしばしばヒロインを務める看板女優さんですが、
2010年に初めて「朗読とピアノの午後」でご一緒し、その後もSPACでの朗読公演で共演を重ね、
昨年2人で「帆香」というユニットを結成し、SPAC以外でも活動を徐々に行っています。

今回はそんな「帆香」の初めての子供向け朗読コラボ作品となります。
内容はインドの説話集から、「オウムの仇討」
オウムの夫婦とお隣に引っ越してきた黒いヘビの話です。
いつもと一味違った朗読&音楽のコラボレーションになると思います。
お子様連れの方もそうでない方も、ぜひお誘い合わせのうえお越し下さい!


3月25日(日)10時半〜
静岡県コンベンションアーツセンターグランシップ2階「えほんのひろば」(静岡市)

3月27日(火)12時〜
日本平動物園「ふれあいひろば」(静岡市)

両日とも無料

SPACホームページ
http://spac.or.jp/news/?p=5231
JUGEMテーマ:音楽
3つの東北民謡による幻想曲ー音源UPしました!
こんにちは。

 昨年作曲したオーボエとピアノのためのデュオ作品 「3つの東北民謡による幻想曲」を my spaceに音源UPしました。
 作曲の委託を受けた、パリ在住のオーボエ奏者、坂川奈緒子さんと、 同じくパリ在住のピアニスト、中本陽子さんによる演奏です。

 この音源は、お2人が出演したパリの"Le cercle à Musique 2012-festival de jeunes talents"というコンサートでちょうど東日本大震災のほぼ1年にあたる3月12日に演奏された音源です。 この日に演奏されたと言う事もあるのかもしれませんが、 鎮魂、祈り、浄化ともいえるような空気感、 そしてまたこの曲に使われている民謡から醸し出される美しさや躍動感等が 感じられる非常に美しい演奏です。
(下記の再生ボタンで試聴できます。)


今年の夏には、お2人のデュオ「パリからの風」が日本でもツアーをされ、 この曲もツアープログラムで演奏していただける予定です。 是非この夏は、「パリからの風」の演奏を生でお聴き頂けたらと思います。
パリからの風。デュオコンサート速報
こんにちは。

昨年パリ在住のオーボエ奏者、坂川奈緒子さんから依頼を頂いて
作曲した、オーボエとピアノのための作品「3つの東北民謡による幻想曲」が、
2月9日(もう今日ですが・汗)初演を迎えることとなりました。


詳細は奈緒子さんのブログサイトをご覧いただけたらと思いますが、
遠い日本で初演を迎えている自分としては非常に嬉しいとともに何だかソワソワ…(笑)
でも、演奏していただけるのは本当に嬉しい事です。


ちょうど去年の今頃、奈緒子さんからご依頼頂き、
最初は日本っぽいテイストとフランスのテイストが入れられたらいいねという感じで
話をしていたのですが、
その直後3月11日の大震災が起こり、
大変な状況を目の当たりにしながら、
一つの素材として東北民謡という選択肢が自分の中に出てきました。


あの状況で当時はやはりこの出来事を無視して創作をする、という事は出来ず、
ただ、様々な状況を見るにつれ、
だからと言って、曲を作って被災者の慰めにとか、メッセージをとか、
現場を経験もせずにそんな創作をするのは被災者の方や亡くなられた方に非常に失礼だと思い、
敢えてそのようなものを込めるのではなく、
ただ、きっかけはこの震災ではあったけど、
この東北民謡自体が非常に美しかったので、
素直に自分がそう感じたこの素材を使って創作する、ということで
創作させて頂きました。


今回パリで初演させて頂くことになりましたが、
この東北民謡の美しい節が、異国でどのように響くのか、
異国の方々はどのように聴かれるのか、
とても興味深いです。


そして大変ありがたいことに、
今回ご依頼頂いた、坂川奈緒子さんとピアノの中本陽子さんによるデュオ
「パリからの風」が、
例年行っているデュオコンサートのツアーで、
この曲を取り上げて演奏して頂けるとの事。

今日のコンサート以降も、
様々な場所でこの曲を演奏していただけるそうです。

そして夏には日本でも。

現在予定されているコンサートは以下の通りです。
(夏のツアー以外はパリでのコンサートです)



2/24 老人ホームコンサート
3/12 パリ郊外市庁舎コンサート
4/1  パリ・アレジア教会
5/27  パリ郊外教会
6/10  パリ・アメリカンチャーチ
夏の日本ツアー

秋 パリ・チェコ会館


お2人の演奏で、この曲がどんなふうに成長していくのか、
とても楽しみです。


またツアー等詳細がわかりましたら、随時更新したいと思います。

ーバレエ音楽「火の鳥」音楽ガイドーミュージックチャットvol.2
こんにちは。

新年一発目はこちらから。

**************************************************
昨年10月に開催して大好評だった、
クラシック音楽鑑賞の醍醐味を気軽にお喋りしながら身に付ける
「ミュージックチャット」。
今回は第2弾として、
前回に引き続きロシアの作曲家ストラヴィンスキーのバレエ音楽
「火の鳥」をピックアップします。
「春の祭典」、「ペトルーシュカ」とともに、
ストラヴィンスキーの3大バレエとして名高いこの曲を、
今回は特別ゲストとして、現在はSPAC制作部に所属し、
学生時代には舞踊研究をされていた中野三希子さんをお迎えし、
音楽とバレエ(ダンス)両面から迫ってみたいと思います。

尚、この「火の鳥」を含むストラヴィンスキーの3大バレエ作品は、
来る2月4日(土)静岡市民文化会館で一挙演奏されます。
コンサートに行かれる方はもちろん、
ご興味ある方はぜひお気軽にご参加ください。
**************************************************
コンポーザー渡会美帆のミュージックチャットvol.2
ー バレエ音楽「火の鳥」音楽ガイド ー

1月31日(火) 19:30〜21:30

静岡県静岡市清水区上原1-7-3
リサイクルブティック・スノードール2F
【電話】054-346-7669
ナビゲーター:渡会美帆 
ゲストナビゲーター:中野三希子(SPAC制作部)
参加費:1,200円(1ドリンク付き)
**************************************************

NAVIGATOR(MUSIC)☛
渡会美帆(わたらい・みほ)
東京音楽大学作曲専攻卒業。卒業後、器楽アンサンブルの新作発表や、ピアノソロの自作曲・即興演奏の活動を開始。05年よりパリ在住の日本人アーティストとのジョイントライブやペインティング、ダンス等との共同制作を精力的に行う。09年より静岡県舞台芸術センター(SPAC)での「SPAC俳優による朗読とピアノの午後」に出演。舞台関係の音楽活動への関心も高く、現在様々なコラボ公演等を通して更なる研鑚を重ねている。
HP:www.mihowatarai.net www.myspace.com/raizo357 (楽曲配信)


GEST NAVIGATOR(DANCE)☛
中野三希子(なかの・さきこ)
福岡市生まれ。2008年、東京大学文学部卒業(美学藝術学専修課程)。2010年よりSPAC‐静岡県舞台芸術センター制作部所属。大学入学後にクラシック・バレエを中心に劇場通いを始めるが、だんだんとコンテンポラリー・ダンスに、そしてさらには演劇に、と舞台の世界に魅かれ魅かれていつのまにやら劇場が職場に。
SPAC公式サイト http://www.spac.or.jp/

[関連情報]

静岡音楽館AOI コンサートシリーズ
オーケストラを聴こう
ストラヴィンスキー3大バレエ音楽一挙演奏!
2012年02月04日(土)  開場13時30分、開演14時00分
A席¥6,000、B席¥5,000(22歳以下¥1,000)
会場:静岡市民文化会館・大ホール
主催:静岡音楽館AOI 指定管理者(財)静岡市文化振興財団 
TEL.054-251-2200
(※ミュージックチャットは静岡音楽館AOIの主催企画ではありません)
新年のご挨拶
 新年明けましておめでとうございます。


昨年2011年は日本や世界にとっては大変な年になりましたが、
個人的には素晴らしい共演者やスタッフの方、応援して頂いた方々のおかげで、
非常に充実した年になりました。
遅ればせながら、この場で改めて御礼申し上げたいと思います。
どうもありがとうございました。


ちょうど去年の今頃は、
フランスのモントロイユにいて
いとこの家のNew Yearパーティーで盛り上がっていましたが、
今年の年越しは、
2012年、何気に自分も1022万人の一人だったりするので、
テレビも見ず、外にも出ず(笑)
一人でこれまでの身辺整理をしつつ、
これからを模索しつつ年を迎えました。


2011年が自分にとってかなり充実していて、
やりたい事を一通りやれたと言うある程度の達成感があった事もあり、
今の時点で、今年はこれをやりたい!!と思う事がいまいち思いつかず…
むしろ初心に返って足固めとなる勉強をしっかりやっていけたらと思っています。
その先にまた何か次のステップが見えてくればいいかなと。


とはいえ、1022万人の一人の年なので(笑)
気持ちだけは昇り龍で行きたいと思います。


昨年が「充」なら(充実していたけどまだ実になったとは思えないので)
今年は「昇」みたいな。(笑)


2012年を楽しめたらと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2011 archive
2011 archive


<Live,出演公演>

1/7,8  Paris ノ エスプリ ニホン ノ エスプリ in Paris
    (cafe de parisライブ動画)


3/29  いとうめぐみ×渡会美帆
        「リーディングパフォーマンス&ピアノミニライブ」


4/24  「Contemporary Dance Showing」


8/13    Espira  live @s.n.d.c.
    (スノドカフェさんブログより)


9/11  月を聴く スノド的お月見会
       「beyond,color silence」vol.2
           ~朗読と音楽で描く月のトラベローグ~
    (スノドカフェさんブログより)


10/1   「パフォーマンスナイト HERO←」
          @KCUA(京都市立芸術大学ギャラリー)
    ※tonaliteとして出演


10/19  もでらあとライブ


11/13  SPAC俳優による朗読とピアノの午後
          (SPAC公式サイト)

11/20  ストリートフェスティバル in Shizuoka
           ※tonaliteとして出演


12/10,11  SPAC俳優による朗読とピアノの午後
                http://maffin.jugem.jp/?day=20111201
                http://maffin.jugem.jp/?day=20111212 
               (SPAC公式サイト)



<講座・ワークショップ>

4/28  即興音楽ワークショップ


7/3,9,13  楽曲分析入門講座
          (ベートーヴェンピアノソナタ)


7/24  Espiraと遊ぼう!真夏の即興音楽ワークショップ


10/6,20  楽曲分析講座(春の祭典)


10/27 「春の祭典」ミュージックチャット
      (スノドカフェさんブログより)
      (グランシップさんブログより)

         
  
朗読とピアノの午後(12月10日、11日)出演公演無事終了
11月に続いて12月10日、11日と2日に渡って出演させて頂いた
SPAC俳優による「朗読とピアノの午後」無事終了しました。
お越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。

今回は2日に渡って5人の俳優さんとそれぞれ全く異なったテキストでの公演で、
スケジュール的にもかなり立て込んで大変な面もありましたが、
自分の創作の面においても、また俳優さんとの共演の過程においても
様々な経験をさせていただくことができ、貴重で有意義な時間でした。


10日は9月のお月見ライブより「帆香」というユニットを組ませて頂いている
布施安寿香さんと、東京でもご活躍の吉植荘一郎さんとの共演でした。


吉植さんは魯迅の『薬』の朗読。
中国の辛亥革命が舞台になっていて、老夫婦が肺病の息子を治したい一心で、
当時薬に使われることがあったという、処刑された革命家の人血を使用した
人血饅頭を薬として息子に与えると言うお話でした。

話としては非常に重く残酷なところがありましたが、
音楽的には舞台が中国なので中国音階を使用し、またどちらかというと
残酷なところより病気の息子を想う老夫婦の心情や、
吉植さんからほっとする感じの曲のオファーもあったので、
話の重々しさとは対照的にそれを浄化させるような感じの音楽に自然となりました。
吉植さんの迫力があり、また情感あふれる朗読は素晴らしかったです。


布施さんとは、もうご一緒するのはお月見も含めて4回目になりましたが、
今回は高見順の『死の淵より』という詩集からの朗読でした。
布施さんはとても演出力があって、毎回非常に作品のヴィジョンがしっかり出来ていて、
音楽に対するイメージというものも非常にわかりやすく提示して頂けるので
音も作りやすかったりします。

今回は、作者高見順さんが癌になって闘病されている際につづられた詩の数々で、
こちらもやはり死と対峙した重くガツンとくる言葉が多いものでしたが、
布施さんが持ち合わせている透明感のある佇まいと声に加えて、
能の「井筒」をフィーチャーした演出で
ただ重くなるだけになりがちなものとはまた違った世界観を作りだすようなものに
なったと思います。

音楽的には、布施さんから能のシテ役(主役)が一度退場して後ジテになって(大体のものは霊になって)現れる際の盛り上がる音楽のように、というオファーがあったので、
最後の「おれの食道に」の詩の前に、能楽の要素を織り込んだ曲を演奏しました。
能の音楽を自分の創作に取り入れたのも今回が初めてで、非常に興味深いものだったので、
もう少し時間をかけて、能の作品をいろいろ見てみたいなぁと思いました。



11日は3人の俳優さんとの共演でした。

若宮羊市さんとは2回目の共演で、
今回はパブロ・ネルーダというチリ人の詩人の『そのわけをはなそう』
この詩はネルーダがスペインへ行った際に遭遇したスペイン内戦で
平和だった街が破壊される様子を描写し突きつけるような、これもかなりヘビーな作品でした。
若宮さんのオファーから、敢えて平和でハッピーな感じの曲を入れてほしいと言う事だったので、
詩の平和だった街の様子からヨーロッパの映画音楽や、ヨーロッパのクラシカルな舞曲のようなテイストの作品を作ってみました。



木内琴子さんとはインドのクリシュナムルティ―の『瞑想』
インドという事で最初からインド音楽のモチーフを取り入れたいなぁと思っていましたが、
テキストと合わせるのにあまり音が多くない方が良い感じがしたので、
最初と最後だけインド音楽の初めの方に演奏されるアーラープ(緩やかなインプロ部分)をヒントに演奏しました。
間にインド料理のレシピの朗読もされるとのことだったので、
すぐに料理番組のテーマ曲が思い浮かんで(笑)トイピアノで演奏しました。
琴子さんの朗読は、本当に聞いているだけで癒されてしまう感じで、
お隣で朗読を聴かせて頂けて非常に贅沢な気分でした。


最後にご一緒した武石守正さんは川端康成の『片腕』を朗読。
この作品をご存知の方はどのくらいいるのかなぁという感じですが、
川端康成がこんな作品を書かれているなんて意外だなぁというのが最初の印象でした。
内容的にはなんというか、あまりにも非日常だったので最初は音のイメージも全く思いつかなかったのですが、
最終的にはちょっとけだるいスロージャズな感じをモチーフにして、
だいぶ昔に作った私の曲やワルツ調のスロージャズを入れたりして、
雰囲気的には良い感じに出来たかなと思います。
何よりも、武石さんの美声にうっとりしてしまう方も多かったのではないでしょうか。
私も、そんな武石さんの朗読とともに演奏させていただけて光栄でした。


そんな感じで、どの作品も独特の世界観があり、個性的でとても面白かったです。
毎回、実力派の俳優さんと作品を作らせて頂いているのは、本当にありがたく、
得難い経験をさせていただいてるなぁと思います。
このような機会を与えていただいている事に改めて感謝したいと思います。
演出の大岡さん、SPACのスタッフの皆様にも毎回いろいろとお世話になり、
毎回お声をかけて頂けていることに本当に感謝です。ありがとうございます。<(_ _)>


というわけで、今年度予定している出演公演は今回が最後ですが、
今年は様々なミュージシャン、アーティストの方と
様々な形のコラボレーションをやらせていただけて
充実した1年となりました。
共演して頂いた皆様、スタッフで支えていただいた皆様、
そして、公演に足を運んで頂いた全ての皆様に感謝します。
本当にありがとうございました。<(_ _)>



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